4月24日、ニャンザのジェサイト記念施設で行なわれた式典に参加しました。そこには、お花畑プロジェクトの参加者7名の親族の遺骨がお棺に入れて安置されています。4時間以上に渡った式典の最後に、犠牲者への献花の時間がありました。ジェノサイドの生存被害の女性たちだけでなく、加害者を家族に持つ女性たちも一緒に、22年前に殺された自分の、あるいは仲間の家族のために花をささげました。それは、彼女たちが昨年9月末に植え付け、これまで一緒に育ててきた花から作った花盛りと花束でした。この女性たちが最初に出会った2年前には、ジェノサイドで殺された家族を持つ者たちと、その人々の命を奪った人々を家族に持つものたちが、こうして追悼の場に共にいるということなど、想像すら出来ないことでした。しかし、それが実現したのです。
写真の中央にある二つが、女性グループが作った花盛りです。首都キガリの立派な花屋さんから買ってきた花盛りのような鮮やかさはないかもしれませんが、私はその素朴で暖かい感じがとても気に入りました。それは私の思い入れからくるひいき目でしょうか。
失われた愛する者たちのために花をささげる女性たちの表情は、哀しみを湛えたものでした。しかし時折、その彼女たちが、穏やかな表情を見せることがありました。献花を終え、私たちは輪になって手を繋ぎ、神様に感謝の祈りをささげました。
写真の左、私の教え子であり、今は同僚でもあるセルジくんが、これまで1年間、頻繁に彼女たちを訪ね、励ましてくることなくてして、この日が来ることはあり得ませんでした。以前書いたことがありますが、セルジくんもジェノサイドで父親を失った生存被害者です。ジェノサイドで父親を殺された若者が、ピアスに来て平和構築学を学び、今、こうして女性たちの癒しと和解のために働くものとされている。これも、以前は想像すらできなかったこと、まさに神様の恵みの業に他なりません。
そう簡単にはこの女性たちの心と身体に残された傷が癒えることはないでしょう。しかし、私は、この出来事が、彼女たちの癒しと和解への歩みにとって大切な一歩になったとの手ごたえを感じています。