佐々木 恵(ささき めぐみ)
みなさま、いつもルワンダでの私たちの生活、またウムチョ・ニャンザのことを覚えてお祈りくださり、ありがとうございます。
元受刑者へのセミナー
11月、ウムチョ・ニャンザでは、ジェノサイドに加担した罪で服役し、すでに釈放された方々を工房に招き、3日間にわたる謝罪と和解のセミナーを開催しました。参加者は17名で、そのうち15名が全日程に参加しました。主な講師はメンバーのフランソワーズさん。彼女は、ウムチョ・ニャンザにおける和解の取り組みを導く存在です。これまで教会で講師を務めた経験はありましたが、ウムチョ・ニャンザ主催のセミナーで元受刑者の前に立ったことは画期的な出来事でした。彼女はジェノサイドの時に受けた暴行の後遺症による腰痛を抱えていて、今も通院が欠かせません。特に追悼期間には症状が重くなり、工房に出て来られない日も多くなります。どうぞ彼女のことを覚えてお祈りください。
元受刑者の方々との交流は現在も続き、彼らは毎週金曜日、工房前に集まり、将来に向けて活動資金の積み立てを行っています。また5月に計画している追悼集会では、彼らと共に車で約2時間ほどのところにあるニャマタの虐殺記念施設を訪問する予定です。そこはジェノサイド当時、「教会であれば助かるだろう」と信じて逃げ込んだ人々が、手榴弾やナタによって殺害された聖堂で、現在は記念施設として保存されているところです。
このように、縫製活動に留まらず、元受刑者と積極的に関わりながら、和解の道を共に歩もうとする女性たちの姿には心を打たれます。代表のアルフォンシンさんはこの交流を通して、「加害者に対して、悪いイメージを持っていたが、彼らの中にも、トラウマや心の傷があることを知った」と言います。虐殺生存者である彼女が、このように加害者の心に思いを馳せることができるようになったことは、驚くべきことではないでしょうか。

謝罪と和解のセミナーの一コマ
今年度の計画
2026年度は、セミナーを受けた元受刑者が加害した虐殺生存者を招いての癒しと和解のセミナーの開催、謝罪のために被害者を訪ねる元受刑者に同行する取り組み、メンバーの子どもたちへの平和教育活動(既に4月8日と15日に開催済み)、他地域で和解の働きを続けるグループとの交流などを計画しています。工房の外へと歩み出し、神様からいただいた癒しと和解の恵みを地域社会の人々と分かち合うという、大切な目的に向かって女性たちが大きな一歩を踏み出せたことに感謝します。この尊い和解の歩みが、これからも守られ、前進していきますようお祈りください。
国内外の受注と収益増
このところ、キガリで活動する韓国のNGOを通してルワンダ国内の受注を多くいただいています。そのNGOへの来訪者がお土産として商品を購入してくださるためです。実は、私は体調を崩し、1月は活動を休んでいましたが、女性たちは、「私たちだけでできるから、恵は休んでいなさい」と言ってくれ、この大口注文をしっかり仕上げ、発送まで担ってくれたのでした。製品の仕上がりも美しく、女性たちの成長を実感した嬉しい出来事でした。
3月16日、オンラインストアの収益金から純収入として、278万7千フラン(約30万円)をお捧げすることができました。これに加えて、昨年は、縫製代を含むオンラインショップ用商品の買い上げ金やルワンダ国内での売上金、また、日本帰国時における対面販売の収益金などを、合計821万8千900フラン(約90万円)をお渡しすることができました。ご購入を通してご支援してくださっているお一人お一人に感謝してご報告いたします。5月には、新製品の販売を計画しています。今回も綺麗な色柄をご用意していますので、どうぞご期待ください。これからも、ご購入を通してのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
結びに
最後になりますが、ウムチョ・ニャンザの女性たちの歩みは、過去の苦しみの上に新しい生き方を求め、より良い命を生きようとするものです。世界の片隅で、小さな希望の光を灯し続けています。しかし、このような営みが一発のミサイルで粉々に砕け散ってしまう現実を、私たちは日々、テレビやスマートフォンの画面越しに目にしています。現在進行形の戦争や紛争の報道では、亡くなった方々が単なる数字として語られ、その一人ひとりの生の営みは見えにくく、想像しにくくなってしまいます。このように命が軽んじられる状況は、私たちの心をも蝕んでいくように感じられます。私たちは過去から学び、戦争を放棄すべきはずです。しかし現実は、逆の方向へ進んでいるように思えるのです。このような暗闇にしか見えない現実ですが、この暗闇のなかでこそ、希望の光を灯し続けるために祈りつつ、光を見据えて歩み続けていきたいと思います。
(2026年5月『ウブムエ77号』より)
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